令和5年11月定例会の報告

11月18日(土)に関西会の11月度定例会を開催しました。今月の教育講演の第一部は大阪医科薬科大学薬学部RI研究施設の平田雅彦先生に、「体の中をみる薬」というテーマで講演を戴きました。私たちは病院で検査を受ける時に、放射線と放射性医薬品を用いて体内の様々な変化を調べて診断をされています。それだけではなく、放射線療法としてそれらを使用して治療も行われています。認知症の検査では、脳血流量を調べて画像にして診断をしたり、がんの検査や治療ではよく耳にするマンモグラフィーやPET検査、アイソトープ治療をはじめ、陽子線・重粒子線治療などの新しい治療方法の説明もお聞きしながら、核医学診断と呼ばれる診断法の原理の基礎を学習しました。また、放射線の利用は良いことばかりではありません。今話題のトリチウムを取り上げて、放射線のリスクを正しく理解し、正しく恐れることが大切ということ教わりました。
第二部の教育講演は、当会の藤田相談役による「こども基本法と子どもを取り巻く現状」というテーマでした。「全てのこどもが、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指し、こども政策を総合的に推進すること」を目的として、今年の4月に「こども基本法」が施行されました。また、ユニセフを中心に、毎年11月は「世界子どもの日」をはじめ、世界的な子どもに関する記念日が多く定められている月でもあります。この講演では、世界の子どもの権利に関する条約や、日本での子どもに関する法令や「健やか親子21(第2次)」の話など、子どもを取り巻く現代の問題点・課題を俯瞰しながらお話をお聞きしました。

 

平田先生

 

 

平田先生

 

 

藤田相談役