令和6年3月定例会の報告

3月16日(土)に令和5年度の最後の定例会を開催しました。今月の定例会は大阪医科薬科大学の名誉教授でもあり当会の相談役でもある藤田芳一相談役の「腎臓と腎疾患(1)~腎臓から見た体のしくみ~」というタイトルでの教育講演でした。相談役は更に、腎臓が「水を司る」というサブタイトルを付与されています。昨今は、多くの自治体や医療保険者のデータへルス計画でも生活習慣関連病としての慢性腎臓病(CKD)や糖尿病性腎症重症化予防の取り組みが行われています。しかし、腎臓について詳しく学ぶ機会はほとんど無いのが現状です。今回は腎臓の学習の1回目ですが、3回に分けて詳しく教えて頂きます。
今回の講演では、日本の腎臓病疾患の現状から始まり、腎臓の位置、内部構造から尿がどうして作られるか等に展開をしていきます。多くの医療保険者の特定健康診査では血清クレアチニン検査を実施していますが、この検査数値と年齢と性別から計算されたeGFRから私たちの腎臓の中の糸球体のろ過率を知ることができます。そのeGFR値と尿たんぱくの検査結果から、糖尿病腎症のリスク等を知ることが可能となります。また、腎臓は尿として水分を排出しますが、生命の維持に必要な体液の水分や塩分濃度にも大きく関わっていることから、「水を司る」というサブタイトルをお付けになっています。
第二部は、杉岡会長から令和5年度の活動状況の報告と令和6年度の定例会の開催計画の発表がありました。今年6月に関西会は設立5周年を迎えます。今後とも健康マスターとして地域・職域のへルスリテラシーの向上に対して、どのような役割が担えるのかといったテーマについて模索していきたいと、熱い想いを語られました。


藤田相談役

 


藤田相談役と杉岡会長


杉岡会長