令和4年10月定例会の報告

10月15日に定例会を開催しました。今月の定例会は、先生方の教育講演は従来通りとし、会員発表はできるだけ多くの会員に健康関連の発表をして頂く目的で、各自30分を基本に2名の方に発表をお願いしました。
第一部は外部講師による教育講演として、京都橘大学健康科学部臨床検査学科の米田孝司先生に「心と身体の健康科学」というテーマで講演をいただきました。米田先生のお話の前半は臨床検査から見えてくる疾病のリスクを発見する面白さと奥深さについてのお話でした。後半では本日のテーマである心と身体の健康科学として、ストレスに対するレジリエンス対策の必要性についてのお話でした。先生がこれまでに調査されたデータを基に、ストレスそのものに直接関係ない些細な環境の変化や発想の転換がレジリエンスに影響を与えるということを学びました。
第二部の会員発表では、一人目は佐藤淳史さんによる「健康を支えるための社会環境~産業保健~」というテーマでの発表でした。佐藤さんはお仕事で企業の健康経営の支援をされており、「働き方改革」への対応やトータルへルスプロモーション(THP)等に関する内容でした。二人目は当会の杉岡会長による「前立腺がんの受療体験」として、ご自身の前立腺がんの受療経験を基にPSA検査から針生検、いろいろな治療方法の基本的な知識習得のための発表でした。前立腺がんは早期発見のためのPSA検診の重要性と、罹患が確定診断された時の治療方法の選択では排尿、排便、性機能(ED)などの合併症の考慮も大切であるとのお話でした。

米田孝司先生

 

佐藤さん