令和5年8月定例会の報告
8月19日(土)に8月度の定例会を開催しました。今月の第一部は大阪医科薬科大学薬学部臨床漢方薬学研究室の芝野真喜雄教授による「サプリメントの基礎知識と利用法」というテーマで教育講演をいただきました。第二部は、当会の相談役でもあります大阪医科薬科大学名誉教授の藤田相談役の「タリウム(TI)、タリウム化合物」~毒について考える~というテーマでの教育講演でした。
お二人の先生のお話をお聞きしていて気が付いたのですが、私たちが毎日食べていたり、触れている物の中に、薬用植物のように健康に寄与する物と、その反対に健康を害する植物毒や動物毒、微生物毒などの毒性を持った物が、身近に混在していることに改めて気付きました。私たちヒトにとって、「毒の歴史は薬の歴史、毒と薬は表裏一体」ということを認識しました。
芝野先生のお話では、食薬区分について生姜やどくだみを例に挙げて、同じものが食品にもなり、医薬品にもなるというお話から、特定保健用食品や栄養機能食品、機能性表示食品など健康食品について実際の商品を例に挙げて説明をいただきました。
第二部の藤田相談役からは、昨年京都で発生したタリウムによる殺害事件をトリガーに、私たちの健康を害する「自然毒」に関する基本的な知識を教えて頂きました。ニュースなどで知る毒物を使った犯罪から、普段何の意識もしていない食品に含まれている毒性に及ぶまで、幅広く学ぶ貴重な機会をいただきました。
芝野先生
藤田相談役