令和7年4月定例会の報告

4月19日(土)に令和7年度の初回となる4月度定例会を開催しました。この日は当会の相談役でもある大阪医科薬科大学名誉教授の藤田芳一先生の教育講演と、当会の小山副会長の腰痛の受療体験の発表が行われました。藤田相談役の教育講演は、健康一口話「尿からの情報~自己検診のすすめ~」というタイトルでした。一口話と言っても90分にわたり、腎疾患や糖尿病などのスクリーニング等に利用されている『尿検査』のお話です。医療機関で行われる尿に関するさまざまな検査と、その検査でわかる疾病について説明をいただきました。また、日頃から尿に関心を持って観察する習慣を身につけておくことが大切であるとして、会場参加者には相談役からハルンカップ(採尿カップ)と尿糖・尿蛋白・尿潜血を調べる尿試験紙を支給して頂きました。日頃に行う尿のチェックポイントは、尿の色・量・泡立ち等の状態だけでなく排尿の回数、排尿時の異常、排尿後の異常、その他尿失禁や遺尿があります。
 第二部の小山副会長の発表は、ご自身の20年以上に及ぶ腰痛・坐骨神経痛の自由診療の受療体験のお話でした。平成28年度の厚生労働省の国民の自覚症状の調査では、腰痛は男性では1位、女性では2位で合計では1位となる疾病です。発表ではご自身のMRI画像を用いて腰椎の状態を詳しく説明をされた上で、高額な自由診療であるDRT法を受療された結果、症状がほぼ改善したと報告されました。しかし、こういった自由診療を受療しても改善しない患者もいますので、高額な医療費と症状の緩和の葛藤なども発表されました。これまでに会員によるご自身の受療体験の発表は何度かありましたが、いずれの発表も患者目線で疾病を学ぶことができ、医療リテラシーの向上という点でたいへん勉強になります。

藤田相談役
小山副会長
小山副会長発表風景